最近、転売ヤーの悪行が目に余るので一言物申したい

こんにちは、ごんごんです。

最近はマスク、トイレットペーパーに始まり、ニンテンドースイッチなど様々な転売がそこかしこで問題になっています
本来、私は転売は価格のギャップ調整弁として機能していると思っていましたが、度が過ぎてしまっているのではないかと考えています。
今回はそんな「転売」をテーマに執筆していきます。

最近の主な悪質転売案件

まずは最近の悪質な転売案件を紹介しましょう。
悪質というのは私の所感ですが、その理由については後で説明します。

①生活必需品:マスク、トイレットペーパー

マスクやトイレットペーパーが今年に入って一斉に店頭から姿を消したのはみなさんの記憶に新しいと思います。
トイレットペーパーに関してはSNS発のデマが原因でもありますが、コロナ禍で本当に必要としている人に行き渡らない事態がしばらく続きました。
下の記事で説明したようにゲーム理論などの観点から自身の備蓄用に少し買うというのはやむを得ない気がしますが、転売ヤーによる買い占めも少なくなかったようです。

②ニンテンドースイッチ

コロナの影響で巣ごもり需要が増え、家でゆっくりする時間が増えた方が多いと思います。
家で時間をつぶすためにゲームをするというのは皆が考えることですが、ニンテンドースイッチが転売ヤーの標的になっています。

スイッチ本体は3万円程度なのですが、最近は5万円前後で転売が横行しているようです。
家電量販店ではスイッチ入荷を聞きつけた転売ヤーが殺到したとニュース(外部リンク)になっていました。
搬入エレベーター前で待ち構えたり、電話で仲間と連絡を取り合い、7~8時間滞在など、貪欲すぎてびっくりです。
三密回避の時期であったのにもかかわらず迷惑極まりなく、恥を知ってほしい。

下記はスイッチを正規に販売している店員さんの嘆きです。

開店と同時にすべての在庫を買い占める転売ヤー。
対策として、ダミーカードを配るも偽造まで行い、一般人にお金を渡して買い占めをしているようです。

③鬼滅の刃一番くじ

少年ジャンプの看板作品にまで上り詰めた「鬼滅の刃」、ついに完結してしまいました。
そんな人気絶頂の鬼滅の刃の一番くじがローソンなどで6月27日に販売されましたが、これも転売ヤーの餌食となってしまいました。(外部リンク

経済学的な観点から見た転売

上の例は非常に悪質な転売のように思われますが、経済学では一般の転売はどのように位置づけられるのでしょうか。
結論を述べると、「経済学的見地から(一般的な)転売は悪いことではない」です。
以下でその理由を説明します。

転売の基本はモノを安く仕入れ、高く売るです。
これに関しては商売の基本であり、ビジネス的には至極当然のことであるということは理解できると思います。
卸売や小売に関してもこれは同様のことをしており、これに関しては批判できるものではありません。

経済学でよく行われる需要と供給の関係で考えます。
本来は自由市場の価格調整メカニズムによって、需要側(消費者)と供給側(生産者)の価格は自動で調整されます
というのも、高すぎると消費者は買わないので生産者は値下げをしますし、消費者の需要が旺盛なら生産者は値上げをするので釣り合いの取れる価格に落ち着きます。(均衡価格)

しかし、生産者や消費者が合理的でないことや、情報の非対称性から必ずしも全てが均衡価格で市場に出回っているわけではありません
この価格のギャップを利ざやとしているのが転売であり、転売行為事態は価格の調整機能に一役買っているということもできます。
転売をする余地が生まれているということは、商品が均衡価格よりも安いということなので、経済学上は供給側(生産者)が値上げをすればいいという結論が導かれます。

でも、ちょっと待って下さい。
本当にそれでいいのでしょうか?

最近の転売ヤーが目に余るわけ

上記では転売が起きる原因の1つとして、企業が適切な値付けをしていない、つまり安く売りすぎていることだと書きました。
しかし、これはあくまで理論的な話であることに注意しましょう。

経済学の理論は合理的な反面、全てを自由市場に任せていいわけではありません
社会保障制度や最低賃金は、社会的な弱者を救済するためのセーフティネットとして必要不可欠なものです。

転売に関しても、経済学的に正しいからと言って全てが許容されるわけではありません。
例えば、今回のコロナ禍でマスクの需要が急速に高まる中、便乗してマスク業者が値上げをすることは社会的に理解されないでしょう。
航空会社などは繁忙期にはチケット価格を上昇させるダイナミックプライシングを採用していますが、飛行機とマスクなどの必需品では全く話が変わります。
平常時に掘り出し物を見つけて、ネットで高く売るとは次元が違う話です。
ましてや、転売ヤーが連携して在庫を枯渇させ、利益を独占するのは浅ましい以外の言葉が見つかりません。
とは言っても、まともな神経の人はこの時期にマスクの転売などをしないでしょうから浅ましさは感じないと思います。

また、ニンテンドースイッチや鬼滅の刃一番くじについても同様に問題は多いでしょう。
主な対象となる子供のために、企業はもっと高い値段設定をしてもよいはずの商品を安価に設定しています。
経済学的な話で言えば、定価が3万円のニンテンドースイッチを転売品と知りながら5万円で買うのは5万円の価値を見出しているからです。
定価で買えば子供は2万円の余剰を享受できたでしょうが、それを転売ヤーが吸い上げているのです。

悪質転売ヤーを絶滅させるためには

悪質な転売ヤーを撲滅するにはまず高額転売品を買わないことです。
彼らは時間や手間を掛けて買い占めを行います。
商品が売れないと定価やそれ以下での販売になってしまい旨味がなくなってしまいます。
「少しくらい高くてもほしいから買う」という気持ちが転売ヤーを助けていることを自覚しましょう。

また、我々の自助努力外になりますが、個人間売買のプラットフォーマーの一層の取組みが必要ではないでしょうか。
プラットフォーマーは「場を提供しているだけ」という言い逃れは許容されなくなるでしょう。
簡単に取引ができるというメリットを考え直してでも、売り手側の本人確認の厳格化が求められると思います。

実際に、消費者庁はインターネット通販やフリマアプリといったデジタルプラットフォーム上での取引において、販売者の身元確認を徹底する必要性を訴えています(日経新聞)。

まとめ

転売の弊害について執筆しました。
概要は以下のとおりです。

・最近はトイレットペーパーや、ニンテンドースイッチなど転売が多発
・転売防止には企業が値上げすればよいという見方もあるが、今般は転売ヤーが在庫を枯渇させ、恣意的に価格を釣り上げている。しかも、マスクなどの生命に関わる商品なので社会的に許容できない
・スイッチに関して言えば、子供が享受するはずの余剰を転売ヤーが吸い上げている
・消費者庁はフリマアプリでの出品者の身元確認を徹底する方針。

法改正を通じて、浅ましい転売がなくなればいいですね。

雑記経済

Posted by gongon