数時間で中学校の数学が終わってしまう禁断の書 by東大の先生!文系の私に超わかりやすく数学を教えてください!

2020年3月25日

こんにちは、ごんごんです。
5~6時間で中学数学が終わってしまう禁断の書」って煽り、気になりませんか?

これは「東大の先生!文系の私に超わかりやすく数学を教えてください!」という本の裏表紙に書いてある煽り文です。
さらに「中学生は決して読まないでください」とも書いてあります。

趣味である本屋の散策をしていたら、非常に気になって購入をしてしまいましたので、感想等含めて執筆します。

著者は西成活裕氏で、若くして東大の教授になった方です。
この本では西成先生が文系の記者さんとの対話形式でわかりやすく進んでいきます。

ちなみに、西成先生は「渋滞学」という分野の研究もされています。
私も以前に渋滞学の本を読んだことがあったため、知っている人は多いかもしれません。

数学って、人生の役に立つの?

数学、あるいは学校で習う教科すべてに言えるかもしれませんが、「人生でなんの役に立つの?」と思ったことはありませんか?
この本では、無機質な数式が出てくるのではなく、そうした素朴で重要な疑問にまず答えています。

乳児の哺乳瓶の消毒をする際に、「1Lの水に対して次亜塩素酸ナトリウム水溶液を12.5g入れてください」と書いてあります。
手元には6%の次亜塩素酸ナトリウム水溶液しかない場合、あるいは水が2Lの場合にどれだけの次亜塩素酸ナトリウム溶液を入れればいいでしょう。

これは小学校あたりで習う食塩水の問題ですが、現実ではこのような問題に直面します。
数学は大学の先生やビジネスエリートが使うためのものではなく、実生活の課題を解決するための手段なのです。

「頭のよさ」とは?西成先生が考える思考体力

著者の西成先生は「頭がいい」ということを、「思考体力がある」と表現しています。
さらに、「思考体力」とは、次の6つの力に分けらるとしており、「頭がいい」とはこれらの総合力だと説明しています。

・自己駆動力  
・多段思考力  
・疑い力
・大局力
・場合分け力
・ジャンプ力

自己駆動力とは、思考のエンジンで「知りたい」、「解決したい」という思いです。
知的好奇心と置き換えてもいいでしょう。

多段思考力とは、粘り強く考える力です。
複雑な問題を簡単な問題に細分化してあきらめずに考える力であり、数学はこの多段思考力を鍛えることができます。

疑い力は、自分の導いた答えや判断が正しいのか疑う力です。
頭の片隅で自分の回答を客観的に見ることで、間違いを減らすことができます。

大局力は、物事を俯瞰的に見つめる力です。
大局から物を見る力がついていると勉強をするときも計画的に進行することができ、大事なことを見落とす可能性がぐっと減ります。

場合分け力は、複雑な課題を解く際に多数の選択肢を正しく評価する力です。
数学でも問題に対してどの解法を使うと、正しく早く解くことができるかという場合に使います。

ジャンプ力は、「ひらめき」力です。
上記の多段思考力をいくら積み重ねてもたどり着けない問題があります。
数学に限らず、発明や発見にはひらめきがかかわっているものも多いです。

中学数学を数時間でマスターしよう

西成先生によれば、中学数学は小学校の算数をマスターしていれば数時間でマスターできるといいます。
詳細は本を読んでいただければ幸いですが、エッセンスを紹介します。

数学は大きく3分野に分かれる

数学は大きく3分野に分かれます。」と言われたら、びっくりしませんか?
数学の世界は下記の世界に分類されています。

数学の3大分野
・代数=数・式   
・解析=グラフ   
・幾何=図形   

中学数学はこういった分類がなく、各分野を行ったり来たりする学習要領になっています。
したがって、目的がよくわからず「大局」がつかめずに脱落してしまう人が多いと指摘しています。

中学数学の到達目標はどこまで?

中学数学において、まずはゴールを明白にしておくというのがなによりも大事だとしています。
現行の教育課程は、料理に例えると肉じゃがを作るという目的を知らずに、ジャガイモ、ニンジン、玉ねぎを乱切りにし、牛肉を炒めているような状態だとしています。
先に肉じゃがを作るとわかっていれば、野菜を切ったり、肉を炒める過程にも見通しが立ちやすくなります。

具体的に先ほどの3分野において、中学数学のゴールは下記のようになります。

代数は二次方程式がゴールとなります。
二次方程式は最重要なため、代数だけでなく、中学数学全体のゴールともいえます。
この二次方程式を解くために、負の数や平方根といった代数の道具を習得していきます。

解析は二次関数がゴールです。
これは二次方程式とも範囲が重複しているのでそこまで時間はかかりません。

幾何はピタゴラスの定理と、円周角、相似がゴールです。
この3つは全て建築に使われており、実用的な道具です。
パズル感覚で解く問題も多く、代数や解析が苦手な人でも幾何は得意な人もいるでしょう。
図形問題には補助線がつきものですが、この本では補助線の引き方も解説しています。

おわりに

なぜ数学を勉強する必要があるのかから始まり、非常に興味をそそる話が多い本でした。
中学数学を数時間でマスターするために、具体的な3分野のゴールを示すというのは非常に見通しが立ってよいですね。
ここでは説明できなかった有用なこともいっぱいあるので、ぜひ手に取ってみてくださいね。