120試合の2020年は4割打者の誕生が期待できる?確率を検証してみた
こんにちは、ごんごんです。
本日、ついにプロ野球の開幕が6月19日に決まりました。
試合数は120試合を予定しているということで、2019年の143試合よりも23試合少ない異例の年になります。
試合数が減るので必然的にホームラン数や打点は減るのですが、打率に関しては確率ですので試合数が減ることでばらつきが大きくなります。
今回の記事では、試合数が120試合に減ったことで4割打者の誕生確率がどれほど上がるのかということを考えていきます。
年間120試合は58年ぶり
2019年は143試合行われたプロ野球ですが、結構な頻度で開催試合数は変更になっています。
実は、1952年には120試合だったため、年間120試合開催というのは58年ぶりになります。

4割バッター誕生の確率を計算
計算にあたっては、打数は規定打席ギリギリを想定していきます。
規定打席とは試合数の3.1倍とされているため、120試合だと規定打席は372打席、143試合の場合は444打席になります。
以下では3割打てる実力を持っているバッターと、2019年に両リーグでトップの打率を誇る広島の鈴木選手、プロ野球通算最高打率のイチロー選手の3パターンで、4割を記録する確率を求めていきたいと思います。
計算はエクセルの二項分布関数を使っていますが、少し統計に詳しい人ならこの分布が平均:p、分散:p(1-p)/nの正規分布に従うということもおわかりかと思います。
3割打てる実力を持つバッターの場合:0.0015%で4割以上
3割打てるバッターが、120試合の規定打席である372打席に望んだ場合、打率の確率分布は以下のような分布になります。

横軸が打率を表現していますが、見ての通り4割以上を記録する確率は非常に小さく、0.0015%となっています。
143試合で4割以上を記録する確率は、0.0002%と計算できるため確率は上昇していますが、正直ほとんど無理という数字だと思います。
広島・鈴木選手の場合:0.3475%で4割以上を達成
2019年にセ・リーグ首位打者を獲得し、両リーグでもっとも打率が高かった広島の鈴木誠也選手の場合を考えてみます。
鈴木選手の昨年の打率は0.335でしたので、この打率を鈴木選手の真の打率(母比率)として考えます。
先ほどと同様に、120試合の場合をグラフにしたものが下図になります。

先程の仮定よりも打率を高く設定していますが、鈴木選手をもってしても4割以上を記録する確率は0.3475%となっています。
ちなみに、143試合で4割を超える確率を求めると、0.1567%となるため確率は確実に上昇しています。
プロ野球時代のイチロー選手の場合:
オリックス在籍時のイチロー選手の場合を考えてみます。
イチロー選手は日本で最高の通算打率0.353を記録しています。
この通算打率0.355を用いて、もし彼が120試合の規定打席に望んだ場合は下図のような分布になります。

4割以上を記録する確率は2.5052%となり高くはないものの、完全に否定はできない水準ですね。
ちなみに143試合の場合は1.5948%となり、ワンチャン達成する可能性があるというのがさすがとしか表現できません。
まとめ
58年ぶりに120試合という異例のプロ野球シーズンになり、打率に関しては好記録が生まれ易い環境になっています。
120試合の最低打席を仮定した場合、4割以上を記録する確率は以下のようになりました。
- 3割バッターの場合:0.0015%
- 広島・鈴木選手の場合:0.3475%
- 日本在籍時のイチロー選手の場合:2.5052%
イチロー選手をもってしても確率は高いとは言えませんが、確率では計算できないドラマというのは起こるものです。
ファンに夢を与え続けてきたプロ野球から、日本を明るくする話題が出るのを期待しています。
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